ジンドンの戦略からの2016年以降のマーケットプレイス販売の考察2016-02-22(月)
こんばんは、柿沼です。
京東集団(以下ジンドン)という中国の会社をご存知でしょうか?
ジンドンは中国最大手の直販型ネット通販会社です。
タオバオやアリババがマーケットプレイスであるのに対して
ジンドンが運営するJD.comは直販型のサイトなので、
多くの偽物が出回っている中国でも
バイヤーは安心して商品を購入する事が可能になります。
そんなジンドンですが
現在は、JD Worldwideというマーケットプレイスの運営もしています。
JD Worldwideには、昨年日本館という日本製品専門の販売サイトが立ち上げられ
多くの日本製品がJD Worldwideを通じて購入されるようになっています。
ジンドンも多くの日本製品を日本館に揃えようと
色々なプロモーションをかけています。
ただ、我々がJD Worldwideに出店するにはひとつ障壁があります。
それは、メーカーもしくはメーカーの正規代理店以外は
JD Worldwideでの販売が出来ないという事です。
代理店として販売者登録するには、
メーカーからの販売許可証を出して貰う必要があります。
ジンドンとしては、サイトのクオリティを守るために
転売系のセラーを出店させたくないという狙いがあるからです。
要するに、正規販売店以外は出店させない。
というジンドンの意思表示です。
もちろん、すでに中国で人気のある
花王や資生堂などが販売証明を提供してくれる可能性は限りなく低いです。
メーカー側としては、自社もしくは
古くから繋がりのある1つの代理店が販売をしてしまえばいいからです。
先日、JDworldの日本側の物流周りを
オペレーションしている方とお話したのですが
その際にAmazonなどのマーケットプレイスも
徐々にブランドの販売権を持っているセラーのみに
販売させようという流れになっていると言っていました。
これは、日本のAmazonでのケースですが
以前は、領収書など仕入れの証明書があれば許可を貰えた
食品やビューティなどのカテゴリへの販売許可申請が
メーカーからの販売証明書がないと弾かれてしまうケースも出てきているようです。
この変化はこの2ヶ月位での話です。
既にインフラが整いつつある
欧米や中国などでの販売は
今後、いっそうこの流れが強まる事も予想されるので
何らかの対策を取っていく必要があるでしょう。
しかしその一方で東南アジアなどは
商品流通経路や決済システム、物流、インフラなどの整備がまだまだ整って居ないため
今後、まだまだチャンスが広がっていく可能性があります。
それを見越してLAZADAや11 streetといった
東南アジアのマーケットプレイスに
一足早く進出していくのもひとつの方法でしょう。
また、ブランド販売権を取得できないのであれば
先日もお伝えしたように自社ブランドを立ち上げ
オリジナル商品を作るのも良いですね。
どちらにしても、ビジネスをしている以上は現状に固執せずに
新しい情報を取り入れ、変化を続けていく必要があります。
いま、時代はすごく早いスピードで変化し
物や情報、サービスなど色々なものがどんどん消費されてしまいます。
本当に価値のあるものをリーズナブルに提供できる
そういったものを産み出せる起業だけが残っていける時代が近づいているのかも知れません。
時代の波に飲まれないように、一緒に頑張っていきましょう。
それでは、また!
【編集後記】
色々なものが一瞬で消費され
価値観が次々に崩れていく時代だからこそ
過去から積み重ねられた歴史や文化
目の前にいる大切な人たちとの心の繋がりを
大事にしていきたいと思います。
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